不定期戯言

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2014.03.08 (Sat)

ゴーストライター

・音楽の世界で話題になっている件はどうでもいいとして,普通の書籍の「ゴーストライター」については今年の情報の授業でも話をした。佐々木俊尚氏のブログ(個別の記事にリンクしたいところなのだが)の「書籍のゴーストライターというエコシステム」という記事に書かれているような話(といっても,具体的な事例を知っているわけではないのでざっくりと)。本一冊にもなる文章なんて,素人が書けるわけがないのだから,こういうシステムで本が作られていることはまったく隠す必要がないと思っている。

・そのブログ記事へのコメントをtwitterで佐々木氏がRTしていて,その中にはこのやり方に否定的な意見もあるようだけど,私はむしろ賛成する。そりゃ本人がいい文章を書ければそれに越したことはないのだろうけど,それはとても難しい要求だ。誰かが世に出したい考えを持っていて,でも10万字の文章にまとめる力(あるいは時間)がない場合,そこで本人が書けないからという理由によって「本」の形で出版する道が閉ざされてしまうなら,読者にとっても損失になるかもしれない。同記事では「著者」と「ゴースト」と「出版社」の三者にwin-win-winの関係が成り立っているというが,そこに読者も含めていいのではないか。

コメント(3)

のぐー wrote at 2014-03-09 02:33:

著作権法違反(しかも民事じゃなく刑事罰のほうに該当)という指摘がありますが。
著作権法121条 著作者でない者の実名又は周知の変名を著作権者名として表示した著作物の複製物を頒布した者は、一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処す

わたやん wrote at 2014-03-09 08:50:

これが親告罪でないことに驚きました。

わたやん wrote at 2014-03-09 08:56:

たいていの本はゴーストじゃなくても編集の手が入るわけで,どこまでがゴーストでどこまでが編集なのかという明確な線を引くのは難しいと思います。対談なんかでも,そのまま文字起こししたら読める文章にはならないから,必ず編集されますし。

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