うずらめ
IRCにて
<watayan> 長い会議だったー<uzura> 効率を考えない職業ですからね
MORI LOG ACADEMYの 「さすがに作家」 の後半に同意するようなしないような。 森氏は「気持ちを文章にできない」と言っているが, 自分の周囲では「考えを文章にできない(あるいはそうすることを諦めている)」人が 少なくないように思えるのだ。 そのくせ会議のレジュメのような心を打たない言葉にはこだわろうとする… 大事なものはそんなところにはないというのに。
そういう私の文章だって非常に拙いものではあるが, それでも自分の中にある何らかの部分を表現できてはいると考えている。 それを「会って話すあいまいな言葉」でごまかされたくはない。 もちろん直接顔を合わせることによるリアルタイム性の効果は認めるが, しかしそのために,以前の言葉に存在したすれ違いをやり過ごしてしまうのはどうか。 記録は重要だ…ときには記憶よりずっと。
娘が『やさぐれぱんだ1』(山賊著,小学館,
)を勧めるので読んでみた。癒される。 ちとここんとこ,気分的にささくれだっていたので,少し楽になった。 芸風的にも少し通じるところがあるような気がする。
『自殺うさぎの本』『またまた自殺うさぎの本』(アンディ・ライリー著,青山出版社) も置いていったが,表紙からして痛そうなのでパス。
今日は早く仕事が終わったので,ルートの確認とか宿の予約。 最近3000円のカプセルホテルばかり使ってるので,5000円近い宿泊費がやたら高価に思える。 でも,1日ずつ日帰りするよりは安上がりなんだよな。
奥村先生のブログ で紹介されていた 高校生奮闘記 を興味深く読む。コメントしようと思ったが, CAPTCHAがEXPIREDとか表示されてて残念な思いをしたのでこちらに書く。
彼(か彼女かわからないのでとりあえず「彼」と表記する)はよく考えていると思うし, 基本的にポジティブだ。 私自身も同感する部分が多くある。 だから機会があれば自分の学校の教師に「も」どんどん提案してくれれば,と思う。 そこで対話をすれば「なぜやらないのか」を(想像でなく)知ることができる− 彼が思っているようなリテラシ不足ももちろんあるだろうし, 他の要因があるならそれを踏まえたアイディアに行き着くヒントになるだろう。 もっとも,私は勤務校(私立男子校)の感覚(教師と生徒の距離がかなり近い)で 言っているが,他の学校ではそんな風に気軽には口を開けないのかもしれないので 必ずしも対話が可能だとは限らない。
ただ,教師の立場から「少し違うぞ」と言いたいところもある。 チャットを取り入れるアイディアはおもしろいし, 私自身そういう状況を見てみたいと思っている。 しかし,教室にいるのはコンピュータや文章に手慣れた者ばかりではない。 口に出すのを躊躇する人がいるのと同じように, キーボードからの入力が他者に即座に届くことを躊躇する人がいるのだ (慣れが必要であることは彼も言及している)。 また,口頭での発言は文になってなくてもそれなりに理解されるが, テキストでは些細な助詞の間違いや変換ミスだけで意味が通じなくなることがよくある。 彼のように自分の考えをブログで,しかもしっかりした文章で書ける人は (文章についてもコンピュータについても)リテラシが十分に高い組に属しているわけで, それを基準にすると残りの過半数をスポイルしてしまう。
「こちら側」に立ってみると, 起立しての発言だけでなく, 生徒の表情や教室の「ざわざわ」が我々へのフィードバックになっていて, だから空気を媒体とする暗黙のコミュニケーションがネットでは伝わらないものを伝達している ことを実感する。私はそれを無駄だとは思わない。
板書についてはかなり意見が異なる。 板書の代用としてのPC利用については2004年度愛知県放送特研の 資料 ,特に 11ページ 以降に書いた通りだ。 板書をコピーすること「だけ」にエネルギーを費やすべきではないとは思うが, その作業によって(あるいは作業を通じて)知識を体に取り入れることができるという 面は間違いなくある。 岡潔先生は時おり「君たちは私の話を『迎え聞いて』いないじゃないか」と学生を叱責したという。 授業を「知的体験」にするためには 少なくともそこに参加しなくてはいけない。 書いて考えることは割と楽な参加方法なのだ。 書くことを省いて「迎え聞く」ためにはかなりの集中が要求される。
私の考えはaromatic Kamさんの 「効果はあったのか」 に近いのかな。
と,意見の相違を中心に書いてみたが,決して彼の考えを非難したいのではない。 補足 で彼が言っているように, いろいろな可能性があるのだから,それに目を向けることが大事なのだと思う。 欲を言えば,こういう意見を高校生からではなく, 若手教師や教育実習生から聞きたかった。