兄小林秀雄との対話
先日神田の古本屋で買った『兄小林秀雄との対話』(高見沢潤子著)を,バスの中で読み終えた。小林秀雄の文章を一つでも読んでれば実感できることもあるのだろうけど,まったく読んだ記憶がないので実際のところがよくわからない。難解だとは聞くのだが…最近センター試験で出たという文章も結局読んでない。しかしこの本では高見沢氏というフィルタを通しているので,一貫した考えが伝わってくる。その文脈の中だから文学者にとっては,ことばに書きあらわすということが,切実な実行なんだ
というようなフレーズも一種の覚悟とともに伝わってくる。背筋が伸びるような一冊だった。
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