マンガでわかる統計学
しばらく前に買ったまま放置してあった 「マンガでわかる統計学」(高橋信著,オーム社,
)を読む。マンガで話を進めてる分,読みやすくはなっているけど, わかりやすくはなってないという印象を受けた。 でもきっと著者は承知の上でこういう表現をしているのだろうと思う。 というのは, たとえば「検定の結論の表現」で「有意で(ある|ない)」という表現をわざと使わなかった ことをこう説明しているからだ:
「有意である」の意味するところが分からないということはつまり, 確固たる帰無仮説と対立仮説を立てぬまま「検定」をその人はおこなっていると考えられます。 たしかにpが0.05より大きいかどうかで帰無仮説と対立仮説のどちらかが正しいと 言いきってしまえれば話は単純になるし,読んだ人も満足感を得やすいだろう。 しかしそれは間違いなのだ。 適当にごまかしてわかったような気にさせることもできるのに, それをしなかったという点でこの本を評価したい。