不定期戯言2

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2012/02/25(Sat)

部活の練習に顔をだしてみる

来年度あたりからちゃんと部活の面倒を見なくちゃいかんなということで, ちょこちょこ練習に顔を出している。 今日はラケットを持って実際に打ってみて, 試合形式では生徒たちにフルボッコにされたわけだがまあそれはいい。 こうやって部活に足を置いてみると,学校の中での居場所ができたような気持ちになる。 授業と部活を中心に教員生活を送るという選択肢もあったのかもしれないなと思う。 でもそれに埋没してしまっては,私がやろうとしていることが進められない。 私が持つある種の特異性を封じてしまうと,きっと定年までに後悔する。 まあ悩むのも悪くないか。

日本数学会の提言

日本数学会の 提言 がずいぶん話題になっている。 話題になっているが,ずいぶん見当はずれな意見が多いように思う (報道する人たちが勘違いしてるせいでもあるのだろうけど)。

ゆとり世代は数学力が低下しているというような論調が多いが, 提言の中では

1990年代初頭から,大学初年次における数学の学力低下が言われていました と言っているのだから,決して「いわゆる」「ゆとり」批判ではないはずなのだがなあ。

第1問で平均の性質について問うている(これを「平均の意味がわかってない」と 報じるから勘違いされるんだろう)わけだけど, これは日本人全体の統計リテラシの弱さを指摘する意味があるのだろう。 いいぞ,もっとやれ。

提言は,論理的な叙述ができるようにする指導を望むということだが, 普通に証明や記述をさせることでは解決しないだろう。 というのは,多くの生徒は暗記した解答のテンプレートに値をあてはめて「書く」 ことを答えることと思ってしまっているからだ (就職面接のうすっぺらい自己アピールだってそんなものだ)。 そしてそれは数学教育だけでは解決できない。 勉強することが考えることでなく覚えることになってしまっている, 考えることを否定された教育が小学校から行なわれているように思われてならないのだ。 それを正そうと思っても,高校では既に手遅れだ。