日本人の倫理観と数値リテラシ
一票の格差は是正してもらわないといけないわけだが, ニュースで出てた案によると格差は1.998倍になるという。 どこかで2倍以上はまずいって話になってたから,ぎりぎりそれを守ったということなのだろう。 この意識の低さには恐れ入る。 facebookでTさんがコメントしてくれたけど, これは1倍を目指すのが本当だろう。 ガラガラポンができなくて, 現状に対する微修正で「根拠不明な基準」さえクリアすればそれでよしとするのはみっともない。 まったくもって,頭の悪い対処だ。
基準の線を誰かに引いてもらったら, その範囲内ギリギリまでは勝手にやっていいという倫理感。 これって日本に広く蔓延してると思う(外国がどうなのかは知らない)。 でもその基準にどれだけの意味があるかというと, 大した根拠はなかったりするんよね。 たいていは声の大きい(立場の)人がざっくり決めたものだったりするんじゃないかな。
ヤマトがコスモクリーナを持って帰らなくちゃいけない日まであと何日とか, まほろさんが活動停止するまであと何日とか, ワクチンを届けるタイムリミットが最後秒読みになったりとか, そんなのきっちり限界が決まってるわけがない (それが正当なのは時限爆弾の青と赤のどっちのコードを切るかという状況くらいだ)。 でも1mSVにせよ,p<0.05にせよ,メタボの85cmにせよ, 基準の数値を決めてしまうとそれがひとり歩きして, 1%でもそれを下回ればOKということになってしまう。
結局,最後のところはお上に評価・判断していただくという姿勢なんだなあ。