掛け算の順序
掛け算の順序に関する話題が繰り返されている。 「6人の生徒が4本ずつ鉛筆を持っていました。全部で何本ですか」というのを6×4という式で 答えると減点されるとかそういう話。 4×6と「書く」ことが正しくて6×4と「書く」ことが間違っているという判断は, 考えていることが式に正確にあらわれているということが前提になっていると思うのだけど, 子供たちは考えていることをそんなに正確に表現できるものなのかな。 言葉でさえ正確な表現をすることは難しいのに。
ところで,このような評価を行なうことによって「算数や数学における主張は式ですべて表現できる」 という錯覚を起こさせてしまう弊害がないだろうか。 そのことが「どうして解答は式だけじゃいけないんですか」「答えが合ってるのにどうして 減点するんですか」という高校生のセリフにつながっているように思われる。 本来は言葉の隙間に式があるものなんだけどなあ。
小学校だと文章題でもあまり言葉で説明を書かせてないんじゃないかな。 今はどうなのかわからないけど,自分たちの頃はそうだった。 わかってることや考えた筋道を言葉で説明して書いてみるのは, 気持よくて楽しい遊びだったのだけど。