数は整数と実数が区別される。小数部分を含まない数は整数とする。例:3.0は実数
文字列は""または''または「」で囲む(""中の"は\",''中の'は\'と表記する)。
真偽値はTrueとFalseのどちらかである。
[1,2,3]のような配列も使える。
{"x":3, "y":4}のような辞書も使える。
変数を宣言することはできない。値を代入した時点で変数は生成される。
変数名の後に番号や文字列をいれた[ ]をつけて配列や辞書を使うことができる。 二次元以上の配列の要素はa[1,2]またはa[1][2]などのように使う。
ビット演算は&,|,^,~,<<,>>が使える。
「《整数》個の《値》」で配列をつくることもできる。
例:a=10個の0
2つの値を==,≠,!=,>,<,≧,>=,≦,<=で比べることができる。 !=は≠,>=は≧,<=は≦とそれぞれ同じである。 条件式を"and","or"でつないだり,"not"を前置することで否定することができる。 "not","and","or"の順に優先的に結合され,同じものどうしは左から順に評価される。 3つ以上の値を比べる場合は,たとえばa<b<cをa<b and b<cのように評価する。
配列の中にある値が含まれるかどうかを"《配列》の中に《値》"で調べることができる。
"と"で文字列を結合することができる。数値は文字列に変換してから結合される。 例:"こん"と"にちは"→"こんにちは"。1と2→12
次のような関数を使うことができる。文字列の位置や番号は0から始まる。
関数 | 意味 | 使用例 |
---|---|---|
abs(《値》) | 絶対値 | abs(-3)→3 |
random() | 乱数 | random()→0以上1未満の乱数(実数) |
random(《整数》) | 乱数 | random(5)→0以上5以下の乱数(整数) |
ceil(《実数》) | 小数部分切り上げ | ceil(3.5)→4 |
floor(《実数》) | 小数部分切り捨て | floor(3.5)→3 |
round(《実数》) | 小数部分四捨五入 | round(3.5)→4 |
sin(《実数》) | 三角関数のサイン(単位はラジアン) | sin(0)→0 |
cos(《実数》) | 三角関数のコサイン(単位はラジアン) | cos(0)→1 |
tan(《実数》) | 三角関数のタンジェント(単位はラジアン) | tan(0)→0 |
asin(《実数》) | 逆三角関数のアークサイン(単位はラジアン) | asin(1)→1.5707963267948966 |
acos(《実数》) | 逆三角関数のアークコサイン(単位はラジアン) | acos(0)→1.5707963267948966 |
atan(《実数》) | 逆三角関数のアークタンジェント(単位はラジアン) | atan(1)→0.7853981633974483 |
atan2(《実数》,《実数》) | 逆三角関数のアークタンジェント(単位はラジアン) | atan(1,0)→1.5707963267948966 |
sqrt(《実数》) | ルート | sqrt(2)→1.414… |
log(《実数》) | 自然対数 | log(10)→2.302… |
exp(《実数》) | 指数関数(底は自然対数の底) | exp(1)→2.718… |
pow(《実数》,《実数》) | 累乗 | pow(2,3)→8 |
length(《文字列》) | 文字列の長さ(文字数) | length("こんにちは")→5 |
length(《配列》) | 配列の長さ | length([1,2,3,4,5])→5 |
append(《文字列》,《文字列》) | 文字列結合 | append("Wa","PEN")→"WaPEN" |
substring(《文字列》,《開始位置》) | 部分文字列(最後まで) | substring("こんにちは",2)→"にちは" |
substring(《文字列》,《開始位置》,《長さ》) | 部分文字列(長さ指定) | substring("こんにちは",2,1)→"に" |
split(《文字列》) | 文字列分割 | split("abcd")→["a","b,"c","d"](配列) |
split(《文字列》,《区切文字列》) | 文字列分割 | split("a:b:c:d",":")→["a","b,"c","d"](配列) |
extract(《文字列》,《区切文字列》,《番号》) | 文字列分割(番号指定) | extract("a:b:c:d",":",2)→"c" |
insert(《文字列》,《位置》,《文字列》) | 文字列挿入 | insert("こんは",2,"にち")→"こんにちは" |
replace(《文字列》,《位置》,《長さ》,《文字列》) | 文字列置換 | replace("こんにちは",2,2,"ばん")→"こんばんは" |
整数(《値》) | 整数への変換 | 整数(3.5)→3,整数("3.14")→3 |
実数(《値》) | 実数への変換 | 実数(3)→3.0,実数("3.14")→3.14 |
文字列(《値》) | 文字列への変換 | 文字列(3.5)→"3.5",文字列(1=1)→"true" |
真偽(《値》) | 真偽への変換 | 真偽(0)→false,整数(1)→true |
《変数》=《値》
"《配列変数》に《値》を追加する","《配列変数》に《配列値》を連結する"という構文も用意されている。
a=[0,1,2,3,4,5] aに6を追加する aに[7,8]を連結する
+=や&=のような複合代入演算子も使える。
《変数》に整数を入力する
"整数"の部分は"実数""文字列""真偽"にすることもできる。
表示する(《値》) 《値》を表示する
改行無しで表示する(《値》) 《値》を改行無しで表示する
《値》に配列を指定すると,配列の全要素が表示される。値をコンマ区切りで複数指定すると,それらが空白区切りで表示される。
もし《条件》ならば: 《命令》
もし《条件》ならば: 《命令》 そうでなければ: 《命令》「そうでなくもし」を使うこともできるが,これを使うとフローチャートの表示は行わない。
もし《条件》ならば: 《命令》 そうでなくもし《条件》ならば: 《命令》 そうでなければ: 《命令》
《条件》の間: 《命令》
《変数》を《値》から《値》まで《値》ずつ増やしながら: 《命令》
《変数》を《値》から《値》まで《値》ずつ減らしながら: 《命令》
《配列》の要素《変数》について繰り返す: 《命令》
"繰り返しを抜ける"命令で繰り返しから抜けることができる。
関数・命令 | 意味 |
---|---|
openr(《ファイル名》) | ファイルを読込用にオープンする。戻り値はファイル番号 |
openw(《ファイル名》) | ファイルを書込用にオープンする。戻り値はファイル番号 |
opena(《ファイル名》) | ファイルを追記用にオープンする。戻り値はファイル番号 |
getline(《ファイル番号》) | ファイルから1行読み込む。戻り値は文字列(改行含む) |
getchar(《ファイル番号》) | ファイルから1文字読み込む。戻り値は文字列 |
putline(《ファイル番号》,《文字列》) | ファイルに文字列と改行を書き込む |
putstr(《ファイル番号》,《文字列》) | ファイルに文字列と改行を書き込む |
close(《ファイル番号》) | ファイルをクローズする |
書込・追記用ファイルはクローズしないと保存しないことに注意。
命令 | 英語表記 | 補足 |
---|---|---|
描画領域開く(《幅》,《高さ》) | gOpenWindow | 1つしか開けない |
描画領域閉じる() | gCloseWindow | |
描画領域全消去() | gClearWindow | |
線色設定(《赤》,《緑》,《青》) | gSetLineColor | 各色の数は0〜255 |
塗色設定(《赤》,《緑》,《青》) | gSetFillColor | |
文字色設定(《赤》,《緑》,《青》) | gSetTextColor | |
線太さ設定(《太さ》) | gSetLineWidth | |
文字サイズ設定(《サイズ》) | gSetTextSize | |
文字描画(《文字列》,《x》,《y》) | gDrawText | (x,y)は文字列の左下の座標 |
点描画(《x》,《y》) | gDrawPoint | |
線描画(《x1》,《y1》,《x2》,《y2》) | gDrawLine | |
矩形描画(《x》,《y》,《幅》,《高さ》) | gDrawBox | (x,y)は矩形の左上の座標 |
矩形塗描画(《x》,《y》,《幅》,《高さ》) | gFillBox | |
円描画(《x》,《y》,《半径》) | gDrawCircle | (x,y)は中心の座標 |
円塗描画(《x》,《y》,《半径》) | gFillCircle | |
楕円描画(《x》,《y》,《幅》,《高さ》) | gDrawOval | (x,y)は楕円に外接する長方形の左上の座標 |
楕円塗描画(《x》,《y》,《幅》,《高さ》) | gFillOval | |
弧描画(《x》,《y》,《幅》,《高さ》,《開始角》,《終了角》,《閉じ方》) | gDrawArc | (x,y)は楕円に外接する長方形の左上の座標 角度の単位は度 閉じ方は0:閉じない,1:弦,2:半径 |
弧塗描画(《x》,《y》,《幅》,《高さ》,《開始角》,《終了角》,《閉じ方》) | gFillArc | |
棒グラフ描画(《幅》,《高さ》,《値の配列》) | gBarplot | 棒グラフ描画(100,100,[30,10,20])→ |
線グラフ描画(《幅》,《高さ》,《値の配列》) | gLineplot | 線グラフ描画(100,100,[[30,10,20],[10,30,20]])→ |
グラフ描画(《レイアウト情報》,《値の配列》) | gDrawGraph | 使い方が難しいので別マニュアルで説明する |
グラフ消去() | gClearGraph | gDrawGraphで表示したグラフを消去する |
《ミリ秒数》 ミリ秒待つ | (今はタイミングがおかしい) | |
変数を確認する | 全変数を表示する | |
何もしない | 何もしない |
棒グラフ描画,線グラフ描画の《値の配列》は《値の配列の配列》でも良い。
注意:関数や手続きを定義したプログラムについては,フローチャートの実装がまだできていない。 この状態で間違ってフローチャートを変更するとプログラムがごそっと消えてしまうので, 関数や手続きを定義するプログラムではフローチャートの表示をしないことをお勧めします。
関数 hoge(x): … 《値》を返す
手続き hoge(x): … 手続きを抜ける …
関数は値を返さないとエラーになる。手続きは値を返すことができない。 関数・手続きともに,引数を取らない場合であってもカッコが必要(定義するときも呼び出すときも)。
Python風のインデントが合ってないとエラーになります。インデントする前の行末は":"が必要です。