不定期戯言2

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2021/04/04(Sun)

《整数》個の《値》

車の6ヶ月点検を待っている間に,PyPENに配列の初期化を導入しようと考えていた。 「〜を〜で初期化する」としたいのだけど,配列の長さが指定できない。 「〜個の〜で初期化する」として作りかけたのだけど, それだったらいっそ「〜個の〜」で配列を生成して,それを代入すればいいのではないかと考えた。 そんなわけで実装してみた。

しかし一つ問題がある。「a←10個のrandom()」とすると,全部同じ値になってしまうのだ。 これを解決するには,あらゆる構文について値の評価をもっときちんと再帰的にやらなくてはいけない(はず)。 それは大改造になるので,すぐには手をつけられない。 しかしこれを直せば,いろんなことが簡単になるのだと想像する。

2021/03/29(Mon)

KB5001649

職場で使ってもらっているプログラムが, 印刷のときに「汎用的なGDI+エラー」とかいうやつで止まってしまう。 IDisposalなオブジェクトのDisposeを忘れていた件はかなりきっちり対応したはずなのだが。 Fontを作っては壊ししているのがいけないのかと思って, できるだけ使い回せるようにキャッシュしておくことにしてみたがダメ。 Fontの生成は数回で済んでいるんだから, Dispose忘れがあっても大したことにはならないはず。

さらに検索を続けると,KB5001649で対応しているものの, インストールに失敗したりする例があるとのこと。 なんとか我慢して問題を起こしているPCにインストールしてみたら, あっけなく印刷ジョブが終了した。 あの悩んだ時間を返してくれ。

2021/03/28(Sun)

popplerでのworkaround

Annot::layoutTextから呼んでいるCharCodeToUnicode::mapToCharCodeの中で, Cmapから対応する番号を探しているのだけど, これでU+0020やU+3000が番号を返さなくて困っている様子。 そこで適当にU+0020には1,U+3000には633を返してやることで, とりあえず空白はそれっぽく表示できるようになった。 633という数は…無理やり探しあてた。 いろいろ妙なところはあるけどまあ自分で使う分にはいいか。 備忘録的にパッチを残しておく。

Dict *fontDict = new Dict(xref);

+ Dict *subfontDict = new Dict(xref);

+ Dict *cidSystemInfo = new Dict(xref);

+ Array *widthArray = new Array(xref);

+ Array *descArray = new Array(xref);

Dict *fontsDict = new Dict(xref);

// Set font state appearBuilder.setDrawColor(da.getFontColor(), true);

appearBuilder.setTextFont(da.getFontName(), da.getFontPtSize()); int i = 0;

return 1; } } + if(*u == 0x0020){*c = 1; return 1;} + if(*u == 0x3000){*c = 633; return 1;} *c = 'x'; } else { int i, j;

2021/03/26(Fri)

popplerのソースと格闘

13日に書いた, Okularの注釈(インラインテキスト)で日本語文字が表示できない件について探っている。 原因はPopplerの方にあるのだろうと思われる。 GfxFont::makeFontの中でGfx8BitFontでなくGfxCIDFontが呼び出されるためには, getFontTypeでfontCIDType0が帰らなくてはいけないのだが, そのためにはfontDictにいろいろ設定がなされていなくてはいけない。 Annot.ccのcreateAnnotDrawFont内でfontDictを作っているが, これにはBaseFont,Subtype,Encodingしか設定されていない。 しかしGfxFont::getFontTypeでfontCIDType0が返るためには, 最低でもDescendantFontsを設定する必要がある

以上のことで日本語文字は表示されるようになったが, 英字の表示がおかしい。 文字幅が日本語文字と同じになっている様子。 Annot::layoutTextから呼んでいるGfxFont::getNextChar(から継承しているGfxCIDFont::getNextChar) がGfxCIDFont::widthsを参照しているのだが, これの設定はGfxCIDFontコンストラクタに渡されるfontDictから情報を得ている。 結局fontDictに戻ってくるわけだ。 フォントを指定すればfontDictが得られるような仕組みくらいないとおかしいんだけど, それがまだ見つけられない。

そもそもこんなことになっているのは, AnnotFreeText::generateFreeTextAppearanceでGfxFont::makeFontを呼び出すことになっていて, そのときのfontDictはfontDictionaryから取り出されたもので, そのfontDictionaryはfontResoucesから取り出されたもので, そのfontResourcesはresDictから, そのresDictはresourceObjから, そのresouceObjはformからそれぞれ取り出されているのだけど, 肝心のformがdocから取り出されたCatalogにあるはずなのに,それが見つからないのだ。 コメントに「そんなときはてきとーにHelveticaにしとく」と書いてある通りになっていて, 第一段落で書いたのはそのHelveticaを無理やり変更したという話。

そんなわけでCatalogのコードを読む。 Catalog::getFormではacroFormから生成されたFormが返されるので, acroFormについて調べることにする。 Catalogコンストラクタの中で, acroFormはcatDictから取り出されており, catDictはxrefから取り出されている。 あれ,acroFormがNullだ…詰んだ。

2021/03/19(Fri)

情報処理学会全国大会

一般セションでの発表は初めてだったりする。 「Webブラウザ上のプログラミング学習環境PyPENを用いた授業の提案」ということで,資料は いつものところ 。 zoomの扱いには慣れていたつもりだったのだが, カメラをONにするのを忘れて講演に入ってしまったのが悔やまれる。

やはり人前で発表すると, アイディアとかがもらえるのでありがたい。 小さい課題もあれば大きい課題もあって, 実現に近づけるのが楽しみである。 私自身も他の人の発表に何件かコメントさせてもらったが, そういうものになっていたらいいな。

2021/03/13(Sat)

poppler

okularの注釈にあるインラインテキストで, フォントの設定が効いていない。 さぐってみると,popplerのAnnotation関係のような気がしてきた。 なんとか突き止められるといいな。

CE159の発表を聞きながら

wPENではブレークポイントを実装しているというが, 行番号とかのところでは何も起きない。 どうやってるんだろうと質問したら, ブレークポイントという命令を入れているのだという。 なるほど,それはいいアイディアだ。 そんなわけでPyPENにも「一時停止する」という命令を実装した。

2021/03/10(Wed)

モンテカルロ法でeの近似値

[0,1)の一様乱数を1を超えるまで足す回数の平均値がeだということを 奥村先生のツイートで教えてもらったので,PyPENでもやってみた。 たしかにeっぽい値になることは確認できた。 しかし整数を返すようになっているPyPENのrandom関数をわざわざ実数に戻すというのは, どう考えても二度手間だ。 というのも,PyPENのrandom関数のもとになっているJavaScriptのMath.randomは最初に述べた[0,1)の一様関数で, それをわざわざ整数に変換しているからだ。 そんなわけで,引数を入れずにrandom関数を呼び出したときにはMath.randomの値をそのまま出力するように変更した。 プログラムは こんな感じ から こんな感じ に変わった。

2021/03/05(Fri)

PyPENの改良(何度目だ)

勤務校の講師のI氏から「《値》のところをカーソルで移動できるようにしたらどうか」と提案があった。 なるほど,それができると生徒が間違ったところを消すことも少なくなるだろうし, キーボードでの操作にも慣れてくれるような気がする。 そんなわけでCtrl+左右で移動できるようにしてみた。

I氏は「提案するばかりで…」と言うのだが, そのおかげでいろいろ改良ができている。 私は彼女を共同開発者だと考えている(一方的にだが)。

ついでにループの「繰り返す」がない構文を標準にしてみた。 というのは共通テストの試作問題が「増やしながら:」になっていたことに合わせてということでもあり, 学年末テストでプログラムを手書きしていて面倒だと思ったからでもある。

2021/02/27(Sat)

PyPENでWebフォント

ふと思うところあって, M+フォント のスペース文字に小さい点を入れたものをWebフォント化してPyPENに導入してみた。 どういう表示がわかりやすいのかイマイチ自信がないのだけど。

「思うところ」というのは もなかこみフォント のことを思い出す機会があって, 空白文字の個数をこれで解決すればいいかなと思った次第。 全角空白をまだいじる必要があるかなとは思うけど, とりあえず公開。