不定期戯言2

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2010/01/07(Thu)

統計数理研究所の研修(続き)

「確率」の実験の授業モデル。 モンティホール問題(こないだテレビの平成教育委員会スペシャルで扱ってたけど, 案の定デタラメだった)とか, 風雲たけし城のドアをやぶってくやつとか, サイコロ転がしたりして試してみればいいやん,という話。 コンピュータを使う方法もあるけど, せっかくクラスに40人いるんだから全員でやれば試行回数を40倍にできるんだし。 余談:昔はトランプとかすごろくとか人生ゲームとか運にかなり影響される ゲームが多く行なわれていたけど, 今のテレビゲームは決定論的すぎて子供たちが「運」を実感する機会が なくなってるんじゃなかろうか,とのこと。すごく納得。

続いて中3で扱われる「標本調査」の実験。 たとえばBB弾に色違いをまぜて300個くらい拾い上げて数え上げて 割合を推測させるとかそういうのもあるよね,と。 モンテカルロシミュレーションで有名なものというと 円周率を求めさせるやつやビュッフォンの針があるけど, 実物でやるのも大事だと。 私がSSS2007などで 発表した (下の2つ)ネタは値のばらつきの考察が主題だったのだけど, それの前に平均値の考察が必要だったかなと思った次第。

政府統計の役割と統計局による授業支援ということで, 国勢調査へのご協力よろしくお願いしますとのこと。 それはともかくとして, 総務省統計局政府統計の総合窓口 にあるデータを授業で活用してほしいと。統計局には 統計学習サイト も用意されているし。

理科ねっとわーく というと理科教員だけのものだとずっと思っていたのだけど, 登録利用するには教科の制限とかまったくないのね。 そんなわけで理科ねっとわーくの中に算数や数学の資料の活用や データ分析のための教材やサンプルデータなどを置いた「科学の道具箱」 を作ったとのこと。ただしまだ暫定版。 誤植や図の間違いもいくつか見つかったので,機会をさがして指摘をしたい。

しかしデジカメって便利ね。 こないだFinePix Z2を中古で買ったのだが

スライドとか展示物とかささっと写しておけば安心できる。 年があけてからのブログの写真は全部これで撮ったもの。

紅白歌合戦に出演するのだけど, 本番中に紅組白組を間違えていたことに気づいたという夢を見た。 わけがわからん。

2010/01/06(Wed)

AWK

スラッシュドットジャパンに,「プログラミング言語AWK」復刊が 取り上げられた 。私は256本でAWKを知って,調査書印刷のデータ整形スクリプトを作ったこともある。 そのあとperlに移行したのだけど,なぜ最初からperlにしなかったのかといえば, 単に当時はAWKしか知らなかったからだ。 今はC#.Netで書いたプログラムだけど。

統計数理研究所の研修

12月27〜28日に統計数理研究所が行なった平成21年度理数系教員指導力向上研修事業 に参加させていただいた話。 いや,実際かなり勉強になった(社交辞令で言っているわけではない)。 一つ一つあげていくとキリがないので,印象的なことだけに絞って書いておく。

初日にExcelを使った演習があった。 VMware上のWindows XPにはOfficeが入れてあるのだが, まともに使うのはこれが初めてだったりする。 ピボットテーブルなんて初めて使うよ…といいつつ, OpenOffice.orgとRでも同時並行で作業をしてみた。 OpenOffice.org Calcだとデータパイロットという名前になるのね。 そういったことで楽しんでしまって,

どうして箱ひげ図のひげは1.5IQRまでなのか を質問しそびれてしまった。

筑波大附属中の中本先生が「貧困率を例にした分布と代表値の理解」の 授業実践を発表された。 質疑では「これで経済や社会をわかった気になってはいけない」というような コメントがあったが,それは当たり前のことだと思う。 生徒たちが数値から何らかの意味を読み解く体験ができれば十分なのではないか。 それがないと,誰かが読み解いてくれた意味(そこにはたいてい意図や意志がある) を盲信するだけの大人になってしまう。

QCの話はおもしろかった。七つ道具とか,実際に使われている場面を知ると 全然違うなあ。ここでは統計的な方法が普通に道具として使われている。

軽食をつまみつつ,AP Statisticsの話。かなり厳しい内容のような気がする。 その後の意見交換で,統計が重視されてこなかったことの嘆きや, PISAのテストなどの外圧に期待できるのではないかという話があった。 私も

数学教師はこんな風に傾向や目分量で話をするのをすごく嫌がる。統計を取り入れるということは思考方法を変えるということを要求されているのだが,油断すると単なる試験対策に終わってしまうだろう。入試問題が作られればそれに「合わせた」授業がなされるだろうし,PISAのテストに対しても同様の「対策」で終わってしまうのではないか という危惧を述べた。

2010/01/05(Tue)

仕事初め

軽くやって早めに帰るつもりが,結局いつもと同じ時間までやることになった。 写真はサーバ室。 カレンダーに印刷されてるシステックはいつも仕事でお世話になってる印刷屋さん。 ドアノブの上のお札は神田明神のもの。

といっても,時間の大部分はOpenPNEを試すことに費やしていたのだが。 LDAPに認証をまかせることができると聞いて試してみたのだが, LDAPのバージョン違いということに気がつくまでずいぶん遠回りしてしまった。 確かにmixiと似た感じで,能動的に使う人にとっては使いやすいだろうと思う。 しかし職場内のWebで使うとなると, コミュニティに自発的に入ってもらうのは難しそうだとか, 書き込みのメール配信ができないとか, そういった点でmoodleから乗り換えることにはならないな,とも思う。

いや,もちろん普通に仕事もしてきた。たとえば4日に みよし市 ができたので,入試にそなえて郵便番号辞書の更新をしたりとか (でも三好中学校と三吉小学校と三好丘小学校があって ややこしいという状況は変わらないのね)。 ネットワーク図を作り直して(まだ作ってなかったんかい), 入試プログラムのクライアントの設定を直したりとか。

サーバ室のドア   サーバたち

献血

若者が献血してくれないという があるようだ。かくいう私も献血できない身の上になって十年近く経つ。 というのも,薬を毎日飲んでいるからだ。 薬の名前をあげて献血ルームのお医者さんに ダメモトで相談したことがあるが,やはり日数を置かないとだめだとのこと。 大須の商店街でもいつも献血の呼び込みをしていて, その前を通る度に申し訳ない思いがよぎるのだが,こればかりはしょうがない。

JAEIS設立2周年フォーラム

去年の12月23日に行われた日本情報科教育学会設立2周年記念フォーラム のことを書いてなかったのでメモ。 アルカディア市ヶ谷はすごく前に一度来たことがあるような気がする…。

文科省調査官の大倉氏による特別講演「高等学校学習指導要領の改訂について」 では「言語活動」に関する話が気になった。 ただ単にみんなの前で話したり発表したりすることが言語活動なのではない, 言語を操って行なうはずの思考・判断が重要(発表以前に必要なはず)なのだが, それが疎かになっているのではないかという。ごもっとも。

パネル以降で話されたことは頭の中で混然となっているので, いくつか拾い上げてみる。 小泉氏がCECの 高等学校等における情報教育の実態に関する調査 で情報専任教員と兼担教員での差を調査したところ,多くの項目で 有意差がみられたという。 でもそれは決して兼担教員が手を抜いているのではない。 自分だって,数学の授業と半々で担当していたとしたら, 情報 だけ に今ほどの労力を割けるわけがないのだから。 さらに能城氏の発表にもあったように,情報は授業の実践例や教材がまだ多くないし, 日進月歩の分野について勉強しながら教材研究していくのは骨が折れる。 望む限り専任できる状況をもたらすには2単位では難しいし, 「社会と情報」「情報の科学」が名目通り生徒選択になればある程度は解決するのだ ろうけど現実には学校選択になることが目に見えているし, そういったことを突き詰めていくと, 何らかの政治力−といっても学内政治とかいうレベルでなく−が必要 なのだろうと思い至った次第。

2010/01/04(Mon)

母集団と標本

『Rによるやさしい統計学』第4章「母集団と標本」を読む。 今まで漠然としかわかってなかったんだなあということが多々ある。 たしかに,標本分布がどうなるかなんてことは実際にやってみればいいんだよな。 Rだったらすごく簡単に実験ができる。

実験してみれば確かに値が違う。これはおもしろい。

Sugimoto Norio氏の 統計学入門 を少し読みかけたのだけど,これはきちんと読まないとダメだわ。 ていうか,きちんと読むべき内容だと思った。

2010/01/03(Sun)

Rによるやさしい統計学

Loft7階のジュンク堂の品揃えがすごいと聞いたので行ってみた。 たしかにこれはすごいわ。 時間のあるときに行ったら金がいくらあっても足りない。

そんなわけで『Rによるやさしい統計学』(山田剛史・杉澤武俊・村井潤一郎著, オーム社)を購入。 前に古本屋で買った『データ解析環境「R」』(舟尾暢男・高浪洋平著, 工学社)はRの使い方については詳しいのだけど, 統計の考え方とかそういうことについては弱い気がしていたので, それを補強する本が欲しかったのだ。 今日は昼寝をしつつ第三章まで読んだ。とはいっても, ここまでの内容の統計的な部分は既にわかっていることなので, ほんとうに意味をもつのはここから先だ。

国のための準備はもうできてるかい

昨日は名大フォークの新年会ということで栄に。 4人で音楽や仕事や社会や友人達のことを話す。 会の前にタワーレコードに寄って買った『DOUBLE MOON』の話なんかも出たりして。 それはともかく,かなりディープなところを話せたのは, お互いの年齢や立場がそれなりのところにきていることもあるが, 大学のときの友人であるということも大きいのだと思う。