CE113
4,5日は情報処理学会コンピュータと教育研究会の第113回研究発表会(CE113)に参加してきた。 会場は三重大学。
資料はPDF配布なので,中華PADで読むことにした。思ってたよりやりやすい。 私の発表の2つ前に,保井氏(静岡大学大学院)の 「ブロックエディタ方式によるプログラミング構造化教育支援システム」という発表があって, かなり意識した。というのは, やろうとしていることや,生徒・学生の反応についての考察に, 似通ったところがいくらかあるからだ。 Scratchみたいにタイルをはめ込む形でプログラムを作り,それがJavaのソースコードになる (逆にJavaのソースをタイル化することも可)というもの。 質疑のところで何人もが「これ(BlockEditor)ください」と言う。私だって欲しい。 もう卒業されるということらしいが,これは何らかの形で継続してほしいな。 後輩に委ねるとか,パブリックドメインにしちゃうとかで。
で,私の発表。「PenFlowchartの開発」というタイトルだが, そもそもタイトルの付け方が間違っている気がする。PenFlowchartなんて書いても わからんやん。abstruct見れば少しはわかるけどさ…。
発表は最初から最後まで緊張しまくり。だってPENプロジェクトの松浦先生も西田先生も会場にいるし, PenFlowchartのAndroid版を作ってる学生さんもいる (彼女の作ったものを懇親会のときに見せてもらったが,私が思いつかなかったアイディアで うまく問題を解決してるところがあって感心した)。 さらにBlockEditorの発表者もいれば,彼を指導した静岡大学の松澤氏もいる (懇親会のときに,この手のことがスムースにできるような中間言語とか作れないかなという話をした)。
話してる20分間,なんかずっと頭が空回りしてた気がする… ここ何日か脳内リハーサルやりまくってなかったら途中で破綻したかもしれない。 質疑でいろいろアイディアをいただいた。特に, 生徒がPENでインデントやブロック構造を壊してしまうということについて 「生徒はおそらく,その部分を削った方が自然な日本語になるからそうしてるのではないか」 という指摘は私がまったく思い至らなかった部分。 質疑が盛り上がって座長がコメントする時間がなかったので, 終わってから立田先生に批評をいただいた。 やっぱり今回は生徒の反応を調査することについて,うまくできなかったという反省がある。 学期の途中でいきなり導入したものだから(そもそも作ったのもSSSの会場でいきなり思いついたという ことなのだし)計画とか全然なくて,指導についても調査についてもグダグタだったし。 来年度はこのあたりをもうちょっとうまくできないかな。
発表の資料は こちら で公開しておく。
他の発表のいくつかに共通して思ったこと。たとえばBebrasでもそうなんだけど,あれを 生徒はComputer Scienceだと思ってくれるだろうか。 もちろんそれを意識するのは子供たちでなく我々の役割なのだし, 意識せずに能力を高めることができればむしろ喜ばしいことかもしれない。 ただ,私はここで期待する能力が,コンピュータにしか関わらないことだとも思えない。 他の教科でもその能力を利用したり高めたりできる場面を作ってほしいんだがなあ。