不定期戯言2

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2007/09/16(Sun)

小学5年生が学ぶ「情報」

平成教育学院を見ようと思ったが, NHK教育の「わくわく授業」で表題のテーマをやっていたのでふと目が止まった。 百科事典で人口について調べさせ,発表させる中でそのデータの読み方やソース, 調査日などが重要であることに誘導していく。 そうして, 小学生が表に書いてある数値だけでなく, そういったところまで踏まえて議論する 様子を放映していた。 いいもん見せてもらいました。

ネットでそれっぽい資料を検索して丸飲みしてる生徒や学生や大人は, この小学生にカンペキに負けている。 (もちろん,担当教師の誘導がうまいということではあるのだけれど)

大阪

世界陸上で1周たりなかった分の 埋め合わせ ということだろうか。

2007/09/14(Fri)

Make love not war

杉真理の次のアルバムのレコーディングは 「Make love not war」 という曲から始められたらしい。 今はmakeのソースにgrepをかけてもloveという英単語さえ見つからない。

$ make war make: *** No rule to make targetwar’. Stop.`

A single sheet of paper

IRCで教えてもらった Peter Callesen 氏の 作品 。 おそれいった。

アンプラグド小ネタ

授業はアルゴリズムに入ったところ。 変数の値を入れ替えるというところで,まず

a←b b←a では失敗することを確認。

右手に指示棒,左手にスクリーンを降ろす棒を持って,

右手がaで,左手がbだとしよう。持ってるものを入れ替えたかったらどうする?ただし,お手玉みたいに投げたり,片手で二つ持つのはだめだ。 と説明して生徒にやらせてみる。 最初のクラスでは助け船を出してやる必要があったが,次のクラスでは 床に置いていいですか と正解を言い当てた。後は床を新しい変数cだということにして, 「床におく」→「持ち替える」→「拾う」という動作を 変数の代入に置き換えてアルゴリズムが完成。

2007/09/13(Thu)

Unpluggedコミュ

といっても, 音楽のアンプラグドじゃなくて, 最近情報教育方面で話題になっている 「コンピュータを使わないコンピュータ科学」 Unplugged computer science (邦訳が イーテキスト研究所 から出ていて,ジュンク堂のベストセラーにもなったとか。 一般の流通に乗ってないのが残念) のコミュニティ。昨夜だきわさんが作ったようなのでさっそく参加してみる。

SSSのナイトセッションで「半プラグド」という話題が出た。 アンプラグド本に紹介されているアイディアを,プラグドでやってもいいじゃないか というのである。 たとえば こんな感じ 。もちろんアンプラグドであることそれ自体にも意味はあるのだけれど, あの本で提示された授業のアイディアをどう実現するかは, 授業を受け持つ者が自由に考えていいだろうということだ。 前にも言ったことではあるが,情報教育はまだ歴史が浅いので, 他の教科にあるようなネタのストックがまだ少ないのだ。

2007/09/12(Wed)

Joe Zawinul氏死去

いや,Jaco Pastoriusの名前にひかれて買った「Heavy Weather」しか知らんのだけど。

2007/09/11(Tue)

サービス残業法

大臣は

「残業代が出なかったら、あほらしくてさっさと家に帰るインセンティブになる」 と言った らしい のだけど,さっさと帰って深夜バイトということになってしまっては 「家庭だんらん」には結びつかないような気がする。

2007/09/03(Mon)

SSS2007を終えての雑感

私の発表内容は,数学の教科書には掲載されているものの 入試で出題されないことからほとんど扱われない統計分野を, 情報のシミュレーションから派生して扱ってみるというものだった。 後で何人かの方からコメントをいただいたのだが, 多くの学生や研究者(調査研究では必須のはず)に必要な統計を教える機会 がないことに不満を持っている方は多い様子。 さらに,モデル化とシミュレーションをどうしてペアにしなくちゃいかんのだとか, よいモデル化の話が普通教科「情報」の教科書にはない (実教の専門教科の教科書はいいと思う)とか, コンピュータシミュレーションの前に現実のサイコロを試す意味とか, いろいろな示唆をいただいた。

ところで,こういう話もあった(いろんな人と話したので, 自分の意見と人の意見が混じっている):

たとえば数学では高校卒業時にどのような知識を持っているべきであるかということについて, わりと明確なイメージ(微積がどの範囲までできて…)が共通認識になっており, それは基本的に何十年も変化していない。他教科でも状況は同じであろう。

しかし,社会の変化に応じて必要な能力は変化する。 なのにその差異を従来教科はカバーしようとしない。 そこで仕方なく,情報や総合などの新設教科が歪な形でフォローしているのが現状だ。 三重大の村松先生が,小学校の総合学習で知財学習を行なうことについて発表された。 その内容やねらいについては強く共感するのだが, これも「歪なフォロー」の一つだし,私の発表内容ももちろんそうだ。 いずれも社会で必要とされている知識・能力であり, 自然に考えれば社会科や数学科で扱うべき内容であるにも関わらず, 指導要領が変わらない以上誰も手をださない(だせない)から, 仕方なく内容のしばりのゆるい総合や情報で無理矢理扱っているのだと。

「高校卒業時の生徒のイメージ」だけ考えていてもだめで, 最初に「期待される大人のイメージ」があって, その実現のためにどういう高校生を育てるか,というのが話の順番だと思うのだが。