ブルーバックスの『シャノンの情報理論入門』(高岡詠子著)は数日前に読んだ。
第4章までは数学的な内容についてはだいたいわかっているので
(触れられているエピソードには知らないものも多くて面白かったが),
第5章からが本番。相互情報量については漠然と知っていたつもりだったけど,
これを読んでようやく条件つきエントロピーというものが少しわかった気がする
(何度か読み返せばもっとしっかりわかるだろう)。
サンプリングについては,フーリエ級数について勉強し直さないと理解できなさそうだ
(153ページに出てくる「δ関数」は高校生とか大丈夫かなあと思ったりはする)。
そうやって穴を埋めていけば,Shannonの例の論文(プリントアウトしたままほとんど読んでない)も
読めるようになるのかもしれないな。そう考えるとわくわくする。
数学的な内容を別にしても,取り上げられているエピソードが面白い。
「○○という概念を作ったのは△△だけどその言葉を考えたのは☆☆で」とか
「ノイマン型コンピュータを考案したのはノイマン自身ではないかもしれない」とか
「同じ理論を別の人が独立に発見していて」とかそういう話を読むと,
彼らが最先端を切り拓いていたのだということを強く意識させられる。
また,この本の先にある世界についても語っていて,
勉強したい気持ちを呼び起こされた(前述のフーリエ級数に限らず)。
新年度の仕事のためということで何冊か平行して読んでる。
『デールの視聴覚教育』(エドガー・デール)と『直観・創造・学習』(J.S.ブルーナ著)は視聴覚
教育を考える上で読んでおきたいと思って,鶴舞図書館から借りてきた。
借り出し期間を延長してしまったので,
もし借りたい人がいたら2週間待ってほしい。
その次に読んでおきたいのが『創造工学入門』(中山正和著)だ。
読んでいくと,市川亀久彌先生の本を何か読んでおいた方がいいような気にさせられる
(そんなわけで『独創的研究の方法論』の増補版をamazonでポチった。
『創造性の科学』は何度でも読み返したい)。
そのあたりの本は,本校の図書館にも欲しい気がするな。
提案してみようかな。
こいつらを片付けて,早く『プレイフル…』を読みたい。