不定期戯言

戻る

2007.01.05 (Fri)

「情報」必修は不適切?

・MSN毎日インタラクティブの記事

(茨城)県教委は単位不足問題が発生して以降,県内の全県立高校の校長にアンケートを実施。その結果,必修教科数が10あることについては半数近い45.9%が適切でないと回答。また「情報」を必修としていることについては61.4%が「適切でない」とするなど,現場から現行制度の矛盾を指摘する回答が得られたという。

とあったことが「辰己丈夫の研究雑報」「情報科作業日誌」や某同業者のmixi日記で話題になっている。

・小学校で英語教育を行なうことの是非についての議論でもよく言われることだが,有限のリソースしかないところに何かを追加すれば何かが削られるのは当然だ。情報も総合学習も小学校の英語も,やらないよりやった方がいいのは確かだろう。しかし問題は何を削ってそれをやるかだ。そういったことを十分に議論する前から「矛盾」とレッテルを貼って新しい教科を削り,古くからの教科だけに絞ってしまえば,変わり映えのしない安定を求めることはできるだろう。でもそのままじゃこの国はこの先どうなっていくんだろう。「『情報』を勉強しても生徒の進路に関係しない」という言葉を聞くたびに「日本の進路には関係しないのか」と言い返したくなる。だって,あまりにも近視眼に過ぎるじゃん。兼宗先生(一橋大学)のブログでは,PISA2003の結果について述べた後

・しかし,不思議と話題になっていませんが,同時に行われた情報機器の活用能力に関する調査「生徒は高度技術社会の準備ができているか?」(Are Students Ready for a Technology-Rich World? What PISA Studies Tell Us)では,15歳の生徒がコンピュータを利用する割合は,日本はOECDの加盟国中で最下位に近いレベルになっています。たとえば,「自宅で学校の勉強のためにコンピュータを使う生徒」は40%台で,40カ国中30位です。韓国やオーストラリアなどの上位10カ国が90%を超えていることに比べると,日本が極端に低いことがわかります。

さらに,「コンピュータをプログラミングのためによく使う」という割合は,米国で33%,OCED平均で23%ですが,日本はわずか3%と最下位になってしまっています。

この事実は,聴衆に大きな衝撃を与えたようです。後でご紹介するように,さまざまな国の参加者から「このままで日本は大丈夫なのか?」という意見や質問が出されました。

と言っている。日本でパソコンが普及したといっても,ユーザの多くは単なる消費者にすぎない。消費ばっかりしててどうするんよ。知的生産技術をやろうよ…。

・酔ってますか,私。

コメント(0)

コメントの受付は終了しました。