不定期戯言

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2007.10.27 (Sat)

ジョーシン07

・大人の都合だとか,教える側が教えられることだとか,教える側が教えたいことだとか,そういうもので教える内容が決まってしまってる状況は困ったものだと。

・阿部圭一氏が示した「高校情報教員に望む背景知識」は,私の思っている方向とかなり近いように思われた。情報の科学的理解の文系的要素が体系化されていないといいつつ,必要と思われることを「情報の科学」と称して13項目あげていた。その中には数にまつわる事柄も多く含まれていたのですべて「文系的」のカテゴリに入れることは適当でないが,その多くは重要なわりに高校までの「理系的」分野で充分には教えられていない(私はそれに強い不満を感じる)ことだ。教科書に採用されるかといったらたぶん難しいんだろうけど,どこかで盛り込まれてくれないかと。

・終わって外に出ると,台風の影響で暴風。私の傘も骨が折れてしまったのでホテルにこっそり置き忘れてこようかとも思ったのだが,しっかり記名してあるので仕方なく持ち帰ることにした。いや,ほんとにゴミを置いていこうと思ったわけじゃないけど,秋葉原の駅前にふきだまっていた大量の傘の残骸を見るとつい。

覚書:新宿のかめや(そんな有名な店だとは知らなかった)では,天もりがおすすめだとのこと。

傘の柄秋葉原駅

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文章を書くために

・先日病院の待ち時間に「原稿用紙10枚を書く力」(齋藤孝著,大和書房,ISBN 978-4-479-30073-1)を読んだ。「声に出して読みたい日本語」の著者でもあるらしい(「音読すると文章の生命力がわかる」というくだりが気になって略歴を見た)。私が自発的に文章(人に見せるものではないが)を書くようになったのは中学の頃だったろうか。だから書くことが考えることにつながるというのは自分なりに実感としてわかる。この本には心がまえっぽい話もいくらかあるが,アウトプットのための読書やメモから文章構築に至る方法などはそのまま使える話だと思う(3色ボールペンの使い方も含めて)。自分の思考を強めるために読みっ放しにすることが多かったのだが,それでは時間がもったいないというのだ。なるほど,反省。

・深夜バスを降りてからの時間を利用して「情報編集力をつける国語」(藤原和博・重松清・橋本治著,筑摩書房,ISBN 978-4-480-42371-9)を読む。この本に書かれているようなようなコミュニケーションやCritical thinkingは,「情報」を担当している人からよく聞くような気がする。最近の国語の授業ってどんな風なんだろう。

3つの要素を組み合わせて物事をとらえたり考えたりすることをすすめている。2つではダメで,3つがいいのだと。前述の「原稿…」でも3という数字にこだわっている。

第3章の古典講座(橋本)は確かにおもしろいんだが,この本の中でどういう意味があるんだろう…いや,ほんとにおもしろいので,収録されてたことは嬉しいのだけど。

・さらに時間があったので,早稲田の55号館のベンチで「明文術」(阿部圭一著,NTT出版,ISBN 4-7571-0196-1)を読み始めた。これは奥村先生のブログでみかけてずっと気になっていた本なのだが,ずいぶん寝かせてしまった。まだ半分しか読めていないが,わかりやすく,実用的だ。文章を書くための方法を意識して私が読んできた本の多くは古いものばかりだった。だから生徒にどれを薦めるかというと最初の一冊に困っていたのだが,この本をスタートにすれば解決しそうな気がする。我々がかつて読んできたような名著への案内もしているし。

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