不定期戯言

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2008.09.01 (Mon)

子供は理系にせよ!

・気楽に読むつもりで『子供は理系にせよ!』(大槻義彦著,NHK出版)を読む。過剰な理系賛美はわざとやっているということなのでよしとする。なるほど,彼の反オカルト活動の根拠はそういう経緯があってのことだったのか。オカルト的なものに惹かれるにしても,基本的な科学知識を持った目で見てほしいと私も思う。テレビで理科っぽい実験に「エェェェエ」という声がかぶるときの多くは「そんなこと高校までの理科で習っただろ」って感じで白けてしまう。

・気になる点があった。大学の理系学生に対して「理系を選んだ動機は何か」というアンケートを行なったところ,家族の影響,先生の影響が多く,科学館や科学実験イベントの影響という回答はほとんどなかったという。後者が少ない理由を「継続されないから」としているが,そういったところに継続して連れていくような親なら日常的にも影響を与えているので,「家族の影響」の方に数えられてしまっているのではないだろうか。そういえば私も小さい頃,何度か名古屋科学館に連れていってもらったなあ。展示物をそれとわからずにおもしろがっていたが,後から思うとそのときに植え付けられたイメージでずっと残っているものも多い。もちろん氏が言うように単なるマジックショーに終わっている面も少なくはないのだろうけど。

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