図を描いて考える
結城さんの「数学ガールの秘密ノート」第26回が公開されたので読んでみる。この中に出てくる「図」に関する話は,生徒にわかってほしいことだ。与えられたものは何か,求めるものは何か,自分で図を描くことによってそれらを確認していく。それが過去の体験と「つながる」ことで気づきにつながっていく。この実感があれば「せんせー,図は描いた方がいいんですか」なんて間抜けな質問はしないで済むはずだ。
中学生くらいの頃,図形に補助線を引いて試行錯誤する過程はいつもそんな風だった。与えられたこと,わかったことを書き込んでいき,それをどうやって求めるものに近づけるかを考えていた。だから,人が描いた図を写しても何の足しにもならない。
そう思うと,板書を「写す」という行為は,気をつけてやらないと危険だと思う。考えずに書き写しても,作業をしたという満足感はあるから,誤解してしまう。
わかるために書く,という体験がとても大切。それは図でも言葉でも数式でも同じこと。
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