不定期戯言

戻る

2013.05.21 (Tue)

岡潔先生のことを思い出した

・『知的生産の技術』の,日記に関する話を読み返していたら,唐突に岡潔先生のことを思い出した。といっても面識があるわけではない。雑誌『大学への数学』に河合良一郎氏が連載していた記事に書かれていた話を思い出したのだ。岡先生が弟子たちに指示したことの一つに,研究日誌をつけよ,毎日日課として自分の考えを記したメモを書き綴っていけ,というのがあった。ここで大事なのは,毎日新しい白紙を用意すること,最初に日付を書き入れることであって,書くことがなければ「なし」の一言でもいいが,欠かしたり何日かをまとめてしまったりしてはいけないのだそうだ。

・私の今の手帳がこれに近いスタイルで,「○○は一冊のノートにまとめなさい」シリーズが原型なのだが,おそらくこの記事にも少なからず影響を受けているのだろう。記事を読んだのは17歳のときで,その頃は岡先生のことも「すごく変わり者の数学者だったんだな」くらいにしか思っていなかったし,梅棹先生のことも知らなかったのだが,それから30年近く経って,また出くわすとは思っていなかった。

コメント(0)

コメントの受付は終了しました。