不定期戯言

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2007.09.14 (Fri)

アンプラグド小ネタ

・授業はアルゴリズムに入ったところ。変数の値を入れ替えるというところで,まず

a←b
b←a

では失敗することを確認。

・右手に指示棒,左手にスクリーンを降ろす棒を持って,右手がaで,左手がbだとしよう。持ってるものを入れ替えたかったらどうする?ただし,お手玉みたいに投げたり,片手で二つ持つのはだめだ。と説明して生徒にやらせてみる。最初のクラスでは助け船を出してやる必要があったが,次のクラスでは床に置いていいですかと正解を言い当てた。後は床を新しい変数cだということにして,「床におく」→「持ち替える」→「拾う」という動作を変数の代入に置き換えてアルゴリズムが完成。

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2007.09.03 (Mon)

SSS2007を終えての雑感

・私の発表内容は,数学の教科書には掲載されているものの入試で出題されないことからほとんど扱われない統計分野を,情報のシミュレーションから派生して扱ってみるというものだった。後で何人かの方からコメントをいただいたのだが,多くの学生や研究者(調査研究では必須のはず)に必要な統計を教える機会がないことに不満を持っている方は多い様子。さらに,モデル化とシミュレーションをどうしてペアにしなくちゃいかんのだとか,よいモデル化の話が普通教科「情報」の教科書にはない(実教の専門教科の教科書はいいと思う)とか,コンピュータシミュレーションの前に現実のサイコロを試す意味とか,いろいろな示唆をいただいた。

・ところで,こういう話もあった(いろんな人と話したので,自分の意見と人の意見が混じっている):

たとえば数学では高校卒業時にどのような知識を持っているべきであるかということについて,わりと明確なイメージ(微積がどの範囲までできて…)が共通認識になっており,それは基本的に何十年も変化していない。他教科でも状況は同じであろう。

しかし,社会の変化に応じて必要な能力は変化する。なのにその差異を従来教科はカバーしようとしない。そこで仕方なく,情報や総合などの新設教科が歪な形でフォローしているのが現状だ。

三重大の村松先生が,小学校の総合学習で知財学習を行なうことについて発表された。その内容やねらいについては強く共感するのだが,これも「歪なフォロー」の一つだし,私の発表内容ももちろんそうだ。いずれも社会で必要とされている知識・能力であり,自然に考えれば社会科や数学科で扱うべき内容であるにも関わらず,指導要領が変わらない以上誰も手をださない(だせない)から,仕方なく内容のしばりのゆるい総合や情報で無理矢理扱っているのだと。

・「高校卒業時の生徒のイメージ」だけ考えていてもだめで,最初に「期待される大人のイメージ」があって,その実現のためにどういう高校生を育てるか,というのが話の順番だと思うのだが。

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2007.08.28 (Tue)

SSS2007終了

・鈴鹿(というか正確には菰野だが)で行なわれたSSS2007が終了した。今回は私も発表をさせていただいたのだが,その場になってみると頭が真っ白になってあたふたあたふた。まとめとして直前の講演に絡めた話をしたかったのだが,時間がなかったのと,頭が混乱していたのとで断念。でも終わってから休憩時間やナイトセッションで何人かの方にコメントや助言をいただけたのでよしとする。

・ブログとかでのつきあいのある人と直接顔合わせができたこととか,ナイトセッションで熱く話ができたこととか,いろいろあるんだけど疲れたので今日はとにかく寝る。

・来年は韓国か…外国って行ったことないからなあ。

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2007.07.27 (Fri)

全国高校校長協会の怪文書

・また全国高等学校長協会が中教審に新指導要領に関する要望書を出したらしいが,情報に関する部分はあいかわらず支離滅裂だ。必履修からはずしてほしいとする根拠が

「情報」は生徒間の能力差拡大傾向で,2単位70時間の1/2、1/3以下の時間で習得できる生徒もかなりいる。日進月歩の分野で,指導教師充足困難の現状があり,特に小規模校では,教員異動後補充の非常勤講師すら見つけにくい現実がある。

ということらしいのだが,

  • 生徒によってはそんなに簡単に習得できる内容を,教えられる人をどうして確保できないの?
  • 「指導教師充足困難」というが,専門でやってきて情報の免許しか取れなかった人たちを採用しなかったのは誰?
  • 小規模校で時間数の都合で採用が難しいという状況は,情報の標準単位を3か4にすれば解決するのでは?

というくらいのツッコミは入れておくとしよう。しょせん彼らは教育が国つくりだということに頭の回らない馬鹿どもだ。去年話題になった未履修問題を受けて討議しているということだが,彼らの考えてることは大学合格実績をあげるためにはルールを破る必要があった。ルールを破らなくて済むように,ルールの方を変えてほしいということだ。

・でも,こんなふざけた文書でも,意味をもってしまうんだよなぁ。

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2007.07.16 (Mon)

アンプラグド邦訳

・Computer Science Unpluggedの邦訳「コンピュータを使わない情報教育 アンプラグドコンピュータサイエンス」が7月25日に発売されるという。さっそく予約。Parroty Errorをどう訳したのかが楽しみではある。

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2007.07.06 (Fri)

教育情報化リーダ検定

・6月17日に受験したのだが,合格したということを知らせるメールが来た。常識問題が多かったから合格したことへの感激はないのだけど,文書類をきちんと読んでないことを自覚させられる試験だった。

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2007.06.25 (Mon)

教員免許更新講習の現実

・教員免許法が改正されて免許の更新講習をすることになったわけだが,地方の国立大ではやってられんという声が出ているとか。まさかとは思うが,実施の具体的なことってまだ決めてないとか?

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2007.06.09 (Sat)

大学入試と情報フォーラム2007

・というわけで東大へ。なにしろ東大に来るのは初めてなもので,赤門とか安田講堂を写真にとったり,兼宗先生がキャンパスで遭遇したドリトルの神様をお連れしたり皇太子一家が訪れたりしたという三四郎池でまったりしたり。昼食はVX氏と一緒に安田講堂地下の食堂で赤門ラーメン(大盛)をいただいてみたり。

・で,肝心のフォーラムだが,高校教員の参加が予想外に少ない(10人くらい?)のが残念。入試の強化は「情報」の地位向上につながると思うんだがなあ。センター試験にせよ個別試験にせよ,入試には政治的な判断がつきまとう。それが日程などの制約を受けて押されていくわけで…このまま立場弱いままだと教科としての存在さえどうにかなってしまいそうだ。天良氏からは,全国高等学校長協会が出した要望書がその筋では影響を及ぼしそうだという悲観的な話を聞かされたし…私自身はこの要望書は的外れであるし卑怯だとも思っているのだが,お偉がたはそうは思っていないらしい。あんまりにもがっくりきて,帰りに寄った聖橋でなんだか吸い込まれそうになっちまったよ,まったく。

・それはともかくとして,講演はまじめに拝聴。韓国もけっこう同じことで悩んでるというのは意外だった。アプリケーション操作だけでなく,原理についても勉強させたい,しかし教師がそれに対応しきれないなんて,どっちの国の話をしてるのかわからないじゃないか。それにしても韓国のICT教育運営指針は見事なものだ。ゲーム中毒のことが取り上げられているなど,時代に追随しようとする意思がはっきりでている。情報教育課程の内容も,中学段階である程度のプログラミングやアルゴリズムを習得させてしまうなど,十分に高度なものを目指しているように思われる。一方で,このカリキュラムでは現職の教師がついていけないとか,情報系科目の扱いが縮小されそうだとか,日本と同じ問題点も抱えている。

綿貫氏の学校では情報の専門科目を全部やっているという話を聞いて驚いた。入試はともかく,この専門科目のことが気になるなあ。建前としては私の免許でも専門科目を教えられなくてはいけないのだけど,私の知識や技能は偏ってるから。
全然話ができなかったので,とりあえず名刺を交換させていただいた。「わた」つながりということでよろしく。

入試ということについては,高校からは対応に困るだのいろいろ文句がでるだろうけど,大学側にはそれをあえてつっきって「こういう能力が欲しい」をアピールしてほしいと思う。もちろんそれがいい状況に向かうためには周辺環境の建てなおしが必要で…具体的な内容が書かれていない学習指導要領や,ぬるい研修で教員免許をばらまいたことについてさっさと反省して次の段階に向かってほしいものだと思う。パネルディスカッションでも,

「社会の要請」についての共通認識を作ることは,本当は可能なのではないか

という発言があった。前述の校長会のあれもそうだけど,将来の社会が求めているもの,子供たちに必要なものを考えようとしない状況にはもううんざりだ。

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2007.06.08 (Fri)

教育実習

・今年は情報科には二人の教育実習生が来ていたのだが,今日でおしまい。日誌の字がすごく汚いとか,声が十分に出てないとか,そんなわかりやすいこと以外にもいろんな面でまだまだなんだけど,情報についてちゃんと高等教育を受けた人たちが教壇に立ってほしいとは思っているので,頑張ってもらいたいところ。そう思うと,情報だけの免許では採用がない今の状況は辛いなあ。

・ふと思い出した。自分が教育実習をやったときに生徒に書いてもらったアンケートの一枚に

いいお嫁さんみつけてください。

と書いてあったのは,いったいなんだったんだろう。

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のしろさんの授業

・少し現実逃避時間ができたので,のしろさんがSOIで公開している授業を見た。といってもビデオは見られなかったのでスライドだけだが。

比較すると私のやっていることは非常にトップダウン的であり,先に用意した大分類の枠にしばられているところがあると感じた。原因として思い当たるのは,定期試験のことがずっと気になっているということだ。つまり,上記した大分類の縛りというのは従来教科のやり方であり,それをはずしてしまうと生徒が勉強しにくいのではないかということを気にしているのだ。その点,彼の示しているものはもっと柔軟だ。

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