新学習指導要領「数学I」の「データの分析」
青山和裕教授(愛知教育大学)の講演「新学習指導要領・数学I『データの分析』を始めとする高等学校での統計の指導について」を拝聴。私は以前から統計をちゃんとやれと主張してきたので,非常に楽しみだったのだ(と言いつつ,職場を抜けるのに苦労して遅刻したが)。青山氏は「初等中等教育で統計をまともにやらない先進国なんて他にない」とか「20年遅れてる」とか煽りまくり。私がイメージしていたものよりもっときちんと統計的な考えを教えようとしていることが伝わった。たとえば『統計でウソをつく法』(ダレル・ハフ著,講談社ブルーバックス)にあるようなことも統計リテラシーであるとか(AP StaticsStatisticsからの問題例が紹介されたが,それらはこの本に通じるものであった),四分位数の定義はいくつかあるけど「こまけぇこたぁいいんだよ(AA略)」とか,データの特徴や全体的な傾向を掴むことが大事なのであって,それは必ずしも検定や推定ではないとか,考察して論述することを重視したいとか。
私が危惧するのは,この単元だけアプローチが違うことによって生徒や教員が敬遠してしまうのではないかということだ。特にセンター試験などの入試の傾向が公開されたらそれへの対策でよしとしてしまうことは容易に予想できる。「答え方」を教えることは「考え方」を教えることにならないというのに。
日本統計学会統計教育委員会の「センサス@スクールプロジェクト」にあるデータサンプルとか,「データで学ぶ!統計活用授業のための教材サイト」はおもしろそうだ。
Excelではヒストグラムを作るのが面倒だという話が出たけど,Rなら簡単なのになあ。boxplotもsummaryもfivenumもあるし(どれを使うかによって四分位数の扱いが違うというのは奥村先生のブログを読むまで知らなかったけど)。
だきわ wrote at 2009-11-02 13:41:
わたやん wrote at 2009-11-02 16:59:
だきわ wrote at 2009-11-02 17:24:
わたやん wrote at 2009-11-02 18:30:
だきわ wrote at 2009-11-05 09:23:
わたやん wrote at 2009-11-05 11:25:
だきわ wrote at 2009-11-11 13:49:
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