統計数理研究所の研修
12月27〜28日に統計数理研究所が行なった平成21年度理数系教員指導力向上研修事業に参加させていただいた話。いや,実際かなり勉強になった(社交辞令で言っているわけではない)。一つ一つあげていくとキリがないので,印象的なことだけに絞って書いておく。
初日にExcelを使った演習があった。VMware上のWindows XPにはOfficeが入れてあるのだが,まともに使うのはこれが初めてだったりする。ピボットテーブルなんて初めて使うよ…といいつつ,OpenOffice.orgとRでも同時並行で作業をしてみた。OpenOffice.org Calcだとデータパイロットという名前になるのね。そういったことで楽しんでしまって,どうして箱ひげ図のひげは1.5IQRまでなのか
を質問しそびれてしまった。
筑波大附属中の中本先生が「貧困率を例にした分布と代表値の理解」の授業実践を発表された。質疑では「これで経済や社会をわかった気になってはいけない」というようなコメントがあったが,それは当たり前のことだと思う。生徒たちが数値から何らかの意味を読み解く体験ができれば十分なのではないか。それがないと,誰かが読み解いてくれた意味(そこにはたいてい意図や意志がある)を盲信するだけの大人になってしまう。
QCの話はおもしろかった。七つ道具とか,実際に使われている場面を知ると全然違うなあ。ここでは統計的な方法が普通に道具として使われている。
軽食をつまみつつ,AP Statisticsの話。かなり厳しい内容のような気がする。その後の意見交換で,統計が重視されてこなかったことの嘆きや,PISAのテストなどの外圧に期待できるのではないかという話があった。私も数学教師はこんな風に傾向や目分量で話をするのをすごく嫌がる。統計を取り入れるということは思考方法を変えるということを要求されているのだが,油断すると単なる試験対策に終わってしまうだろう。入試問題が作られればそれに「合わせた」授業がなされるだろうし,PISAのテストに対しても同様の「対策」で終わってしまうのではないか
という危惧を述べた。
だきわ wrote at 2010-01-07 13:26:
わたやん wrote at 2010-01-10 00:00:
だきわ wrote at 2010-01-12 16:25:
わたやん wrote at 2010-01-12 20:51:
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