動員の革命
ようやく『動員の革命』(津田大介著)を読み終えた。この本を読むにあたって考えていたのは,ソーシャルメディアの起こしたムーブメントが2ちゃんねるの起こしたそれとどう違うのかということだった。なるほど,ネットで何があっても,結局それだけではムーブメントではないということか。「社会」にもの申すには,そのためのプロトコルを守らなくてはいけない。何かのデモをやった人たちが「報道されない」ことに文句を言っていたことがあったが,デモにはデモのプロトコルがあるということだ。2ちゃんねるから発生した動きの多くは自分たちの満足に向けられたものでなかっただろうか。その「ノリ」に「社会」の側が自分からついてくるべきだというのは,確かに無理がある。ついてくることを望むのなら,ついてこられるように,ついてきていいように手はずをととのえなくてはいけない,それがプロトコルというものだ。
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