不定期戯言

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2013.12.25 (Wed)

成長から成熟へ

・『成長から成熟へ』(天野祐吉著)を手にとって読んだのは,やっぱり本屋さんが作った何かの流れなんだろう。ちきりんさんの『ゆるく考えよう』からストレートにつながっている。

・大量生産・大量消費によって経済を発展させてきたメカニズムのいびつさが書かれている。買い替えの需要を迫るために仕立て上げられる演出があるということなのだが,そう言われてみると私にはその「ちょっとでも良いモノ」への欲求が乏しい。必要な分を充たせばそれで満足してしまうことが多いのだ。それは余計な欲求をもたらさないという点ではいいことでもあるのだが,一般受けする要素というものがわからない。ひねくれて言っているのではなく,ほんとうにわからないのだ。たとえば職場のWebサイトは私がWordPressを触り始めてすぐに作ったものが原型になっている。そのデザインが良くないとはよく言われるのだが,どういうのが「いい」のかさっぱりわからない。

・(追記)「クリスマスの約束2013」でWhat the world needs now is loveが流れてきた。実は今までサビしか聞いたことがなかったのだけど,まるでこの文章を書いていたことを知っていたかのような歌詞だ。Lord, we don't need another mountain.

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2013.12.24 (Tue)

通りすがりの本屋

・週末に東京に行ったときのこと。中途半端に時間ができたので本屋を探す。で,ついつい本を買ってしまう。どこの街に行っても,通りすがりの本屋と神社にはできるだけ入るようにしている。もちろん同じ本は名古屋に帰ってからでも買えるのである。どうせ現地では読めないのだから,書名だけ控えておいて,地元に帰ってから買えばいいというのは道理だ。しかし,本との出会いはけっこう一期一会なところがある。今の自分が反応する本に,明日の自分が反応するかどうかはわからない。そんなことは理詰めではわからなくて,本を読んだあとで理由がわかるものなのだ。最近でも特に11月あたりから買った本は,買うときにはわからなかったつながりがあるものが多い。そのような,自分が理屈でわかっていないつながりを見せてくれるということを,本屋さんはやってくれている。日曜に行った新宿の紀伊国屋の1階は売り場面積はそこそこ狭くて,目当ての本を探しに行くと空振りになりそうなところだ。でもあそこは本を並べることでストーリを作っているように感じられる。だからそのときの気持ちに合わなくて本を買わなかったとしても,そこの空気が楽しいのだ。

・楽器屋さんに行って楽しい気持ちもそれと似てたのかもしれないな。展示してある楽器を鳴らしてみるわけじゃないし,楽譜もざっと拾い読みするくらいなのだけど,匂いのように立ち止まった音の風景を感じていたような気がする。

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2013.12.19 (Thu)

ゆるく考えよう

・名古屋駅前のジュンク堂は品揃えはすごくいいんだが,検索端末で調べた通りの場所に本がないことが多いのが玉にキズ。そんなわけで店内をうろうろしてるときに目についたのが『ゆるく考えよう』(ちきりん著)。主張してることはすごくまとも。世間一般の物言いからしたら「ゆるい」のかもしれないけど,言ってることは「考えよう」ということなのだ。それは「世間一般」に合わせて思考停止することへの厳しい批判である。日本って,足し算と背伸びばかりで窮屈になってる。よそ見をせずにがむしゃらに走り続けていれば考えなくて済む,考えないためにひたすら走り続ける,そんな国。そんな学校。ああ,窮屈だ。

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だきわ wrote at 2013-12-20 13:59:

ふつーって言葉は暴力的ですらあると思います。

わたやん wrote at 2013-12-21 22:04:

いわゆる「同調圧力」というものがあると,窮屈だ。

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2013.12.17 (Tue)

反省させると犯罪者になります

・だいぶ煽ってるタイトルだとは思いつつ『反省させると犯罪者になります』(岡本茂樹著)を読む。中身を読んでみたら,別に煽りじゃなかった。

・「反省だけなら猿でもできる」というのがずいぶん前に流行ったが,反省文を書かせる指導なんてのはまさにこれと同じで,反省のポーズを上手に作れるようになるだけだという。それだけで済むのならまだいいのだが(いいのか?),ポーズをとり続けることで自分を抑圧してしまうことの問題にも触れている。私自身も「望まれるポーズ」をわりと察してしまう方だったから,それが抑圧になっていたことは否めない。今はそれを適度に崩すことまで意識しているのだけど。

・日本社会では反省そのものはさておいて反省のポーズがとても大切だということになっている。不祥事を起こした組織の記者会見では,頭を下げたとたんに無数のシャッター音。それをみて溜飲を下げるのが好きなんだな。勧善懲悪,あるいはバカッターの晒しあげ。そして自分が多数派という「正しい側」にいることを確認して安心する。

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2013.11.14 (Thu)

危険な宗教の見分け方

・『私のいらない』(財津和夫著)に続いて『危険な宗教の見分け方』を読んだ。田原総一朗と上祐史浩の対談。もちろん内容は「見分け方」ではなく,オウムに関する振り返り。「ワン・オブ・ゼム」であることから逃れようとする自尊心の焦りがあったのだなあ。

・昨日twitterで,佐々木俊尚氏が某宗教団体の仕事を受けるということについてずいぶん絡まれていた。そこがカルトなのかとか,どの宗教だって最初はカルトだろうとか,宗教は人を殺すものでもあるとか,いろいろ脱線もしてたようで,面倒だから話をきちんと追いかけてもいない。私自身は特定の宗教をもたない(日本の八百万の神といったものは別にして)のだけど,それは自分に覚悟がないからでもある。「宗」教を持つということ自体が,一つの決定でもあるのだから。

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2013.11.10 (Sun)

ゼロ(その後)

・読み終えて1日。なんだかずいぶん楽になった。自分につけてた枷を外してしまえばいい,そう思うとなんだか楽しくなってきた。

・『イン・ザ・ヘブン』(新井素子著)を読む。短篇集なので一つの話はそれなりに短い。いつもの新井素子節の文章なのでさくさく読める。で,最後のオチのところになって「ああ,そういえばSF作家だったわ」と思い出す。

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2013.11.09 (Sat)

ゼロ

・勢いづいて『ゼロ』(堀江貴文著)を読む。百科事典好きだった子供の頃とか,没頭することとか,ベースになる考え方とか,いろいろ通じるところがある。読み終えて,時間やチャンスを無駄にしてちゃいかんな,とか,やりたいことを我慢してちゃいかんな,とか,そんなことを考えていた。

・あれ,ちょうど刑期終わり?

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2013.11.08 (Fri)

シンクロニシティ?

・試合の待ち時間は読書が進む。朝の電車を含めて3冊読み終えた。しかし,たまたま目について買って,たまたま持ってきた2冊がどちらも書店業界の窮状に触れているのはどういう偶然なんだか。

・『10分あれば書店に行きなさい』(齋藤孝著)…前は喫茶店に行けと言ってたような気がする。あれは15分か。本屋に行くとトイレに行きたくなるという人がわりとたくさんいるようだが,私はすごく汗をかく。何かが活性化してるんだろうな,きっと。

・『「いいね!」が社会を破壊する』(楡周平著)の著者はソーシャルメディアには手を出していないという。それでこのタイトルってのはどうなんだろうと一瞬思ったが,逆にSNSにべったり張り付いた薄っぺらい内容になることがなくて良かったと言える。生徒に進路の相談とかされると「今の社会がそのまま続くと思うな」と言うようにしているのだけど,私が考えているのもこういうことなんだな。

・消費者に過ぎない「お客様」のままではなぁ。

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2013.10.24 (Thu)

本屋さんのSOS

・どこかの老舗の本屋さんが店を畳むということに関係した記事が話題になっている。ネット書店の影響が大きいとのこと。私自身はオフラインの本屋さんがなくなってほしくはないので,ネット書店で買うことによほどのメリットがある場合を除いてできるだけ本屋さんに出向いて買うようにはしている。

・中途半端な書店は生き残るのが厳しいのは確かだと思っている。実際,地元の小さい本屋さんに「わざわざ」行くことなんてほとんどなくなっている。そこに行って確実に買える本といえば,定番の雑誌とか,出たばかりの新書や文庫とかコミックスとかくらいしか思いつかないからだ。コンピュータや教育関係で必要な本は,名古屋の中心部の大きい書店に行くか,買うことが決まっているならamazonで買う。

・でもそれは私が名古屋という便利のいいところに住んでいるからだよなぁ,ちょっと足を伸ばせば大きい本屋さんに行けるんだもの。そこまで出てくることにもっとコストがかかるとしたら,やっぱりネット書店に頼る部分が大きくなると思う。

コメント(2)

だきわ wrote at 2013-10-25 18:47:

僕のふるさとには本屋がなかった。
高校に入ってようやく普通の本屋を知った。
マンガを立ち読みするようになった。今に至る。orz

わたやん wrote at 2013-10-28 01:20:

私のふるさとも,町には本屋が1軒あるだけだった(たぶん)。中学の同級生の家がやってる小さい本屋さん。
高校生になって隣の市に通学するようになって,もう少し大きい本屋さんにも通うようになった。当時はそこを大きい本屋だと思っていたのだけど,今にして思うとやっぱり町の小さい本屋でしかなかった。同級生が参考書を買いに名古屋に行こうというのを聞いて驚いたのだが,そのレベルの参考書を店頭で「選んで」買うにはそうするしかなかったのだった。
文化は均等に分布しないということを内田樹が言うけど,まさにそういうことだと思う。

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2013.10.16 (Wed)

ベルサイユのばら

・娘の勧めで,一気に読んだ。ああ,フランス革命だ。カタカナ名前のキャラクタばかりだから苦労するかと思ったのだけど,さくさく読めた。キャラクタがはっきりしてるからかな。頭の中で「サ・イラ」のフレーズがリピートしてる。

コメント(1)

だきわ wrote at 2013-10-17 12:11:

アニメとタカラヅカもどうぞ。

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